ニュース
10月31日

ハンガリーの大学は5年制だったんですけど、今年から3年+2年の制度がはじまりました。3年生がおわって、次の2年(修士)に進むためには再度入学試験を受ける必要があるのですが、修士の定員は学士の35%程度なので、多くの学生は3年間大学で学んだ後、社会にでることになります。それで、私の勤める大学でも「卒業生が卒業後、日本語が使える社会人として活躍できるか。」という点から授業の見直しを図ろうという(教員有志による)動きが出てきています。その関連で今日は、ある日系企業をお邪魔しお話を伺う予定です(今週は秋休みなのでこれが可能です。)。例えば日本学科卒業生を通訳などで雇っていらっしゃる会社がありましたら、彼らの働きっぷりについて、「企業通訳に求められる姿」などについて是非状況等を教えていただきたいと考えております。(もちろん大学は通訳養成機関ではないので、カリキュラム上できることは限られているのですが、私達教員も少しずつ視野を広めていきたいと考えています。)

小耳
▼官房長官の乗った車が事故(相手が悪かったらしい)怪我人はなし。
▼現在ハンガリーサッカー代表チームには監督がいない状況だが、ルーマニア代表108回の経験を持つBoloni Laszlo氏が監督になる可能性が出てきた。(ルーマニア代表だけとハンガリー系の人のようだ。)
▼11月にはクリスマス商戦も本格化するが、緊縮的財政の影響が出るのではと関係者はヒヤヒヤしている。
▼GKIという市場調査会社は、今後政治は安定し経済改革が進み、経済成長も促進されるだろうと(ちょっと楽観的な)見通しを持っているようだ。またこれが進むとともに更にフォリントが強くなることとも予想している。
▼来年1月からはインターネットで薬品を購入することも可能になるとか。(薬局が自宅まで薬を運んでくれるらしい。)

レート
100円=170.09フォリント(OTP/10月31日)

ちゃんと処理できるか
10月1日に行われた地方選挙のためにはられて各ポスターは今月中に完全に撤去しなければならない。ただ今のところまだ町のあちらこちらにポスターが残っている。(本当に無茶苦茶はるから汚い。)

残念
ヴェスプレーム動物園のインド象、スージーは高齢のためかなり弱っていたが、立ち上がれなくなり、痛みもかなり激しくなっていたようで、結局安楽死させたようだ。

4日
▼11月4日(56年の革命がソ連軍介入で終わった日。ソビエト軍の戦車2500両、15万人の歩兵部隊がブダペストに到着。 国会を占拠した。)には10月23日同様、数多くのデモが行われる予定。たくさん人が集まるということは、暴動が発生する危険性も高まるということだが、ブダペスト警察本部長ゲルゲーニ氏は、「確かに4日には多くのデモの申請があるが、暴動が発生する可能性が高いという情報は届いていない。」と述べている。

対立
国会では、10月23日のデモ隊と警察との衝突について議論が行われた。「警察は職務を果たした」とする与党側と「行き過ぎた行為がたくさんあった」とする野党側ではげしいやりとりがあったようだ。(社会党とFIDESZの対立が、有権者の考えにも大きな影響を与えているようです。この前も書きましたが、世論調査会社の調べでは、社会党を支持する人はFIDESZのことを「何がなんでも大嫌い」ですし、FIDESZ支持の人は社会党が「もう本当に嫌い」という状況になっているとのこと。国のことを考えると、今後政権が変わるようなことがあっても、国が2つに別れた状態は変わらないわけで、両党がもうちょっとだけ歩み寄る姿勢が必要なのでしょうね。)

デモ
現在国会議事堂前ではデモができない状況だが、「ハンガリー国家安全」というデモグループを中心に、引き続き政府やジュルチャーニ首相に対するデモを続けていく模様。(Szabadsag広場横のAulich通りというところに集まるようだ。)

間に合うか
経済的に苦しい人たちは、ガスや暖房費の一部援助を国に申請することができるが、今のところ対象となる19万人のうち、7万人しか申請を行っていないという。(対象となっているのは、大家族、3人以上の子供がいる、障害を持った人を扶養している家族の中で、一人当たりの収入が5万1600フォリント以下の家族)

10月30日

冬時間になって、天気もいきなり悪くなりました。(偶然でしょうけど)大学は今週は秋休みなのですが、いろいろやることがあり忙しくなりそうです。う〜ん。

天気
月曜日:前日よりは雨の量は少なくなると思いますが、中央・東部ではまだ雨が残りそうです。午後からは天気が回復に向かいますが、気温はそれほど上がらず、最高気温も7〜11度程度の予想です。
火曜日:午前中は雲が少ないですが、午後から雲が広がってきそうです。最高気温は12〜18度の予想です。
水曜日:雲が広がり雨が降るところが多いでしょう。最高気温は火曜日と同じ程度です。
木曜日:木曜日から気温が下がり始めます。最高気温も5〜9度程度となる予想です。(ある天気予報では金曜日ぐらいには最低気温が氷点下以下になる可能性もあり、場所によっては雪がぱらつくようです。寒くなりそうです。)

お金がない
ハンガリーは自殺が多い国としても知られているが、ハンガリー版「いのちの電話」サービスが資金不足のため運営が困難な状況に陥っている。ジュールでは閉鎖という可能性も高いという。

ガス漏れ
デブレツェンで工事機器がガス管を傷つけガス漏れが発生した。このため周辺住民が避難し、火災発生を防ぐためにハンガリー鉄道も送電を中止した。このためデブレツェン−ニーレジハーザ間の電車が数時間止まった。(ハンガリーではどんなに遠くに住んでいても週末には実家に帰る学生が多い。でも、来週は多くの学校が秋休みなのでまだよかった。)

自動車保険
数年前から自動車保険は好きな保険会社で契約できるようになったが、来年分の契約についても10月30日から会社を変えることが可能となる。自分にあった保険を選べば1万フォリント以上の節約になるというので、必至になって考える人も多い。

大きな混雑なし
ブダペストの墓地では、今週末多くの人が墓参りに訪れると予想されたが天候が悪かったこともあってそれほど多くの人は訪れなかったようだ。11月1日のお盆の日にはたくさんの人が訪れることが予想されるが、1日も天気が今1つなようだ。(私達も毎年、11月1日周辺に妻の実家のお墓を参るのですが、今年はちょっと難しい感じです。)

インフルエンザ
これからインフルエンザが流行する季節になるが、英国の研究で「2歳以下の子供にはインフルエンザワクチンは効かない。成人でもきかない場合がある」という結果が出た。ただハンガリーのホームドクターたちは「インフルエンザ予防にはワクチン注射は欠かせない」と主張している。

そこにいる医師が行う
ハンガリーでは、誰かが妊娠した時には、ある医師を決めてその人に子供を取り上げてもらうことが多い。(一般的には、無料の診療所ではなく、紹介された医師のもとに通いお金を払い、その人に取り上げてもらう。無料の診療所に通うと、誰が子供を取り上げてくれるかわからないから。)ただこれは袖の下の吊り上げなどにも繋がるため、ソンバトヘイの病院では、勤務時間以外の勤務を禁止するとして、今後は病院にいる医師が必ず子供を取り上げることとなった。(ただ女性の側からすると、いいお医者さんに取り上げてもらえるかどうか、見知らぬ人に取り上げてもらうのは恥ずかしいなどの、問題があるかもしれない。)

おもちゃ
ある催し物の情報によると、ハンガリーでは都会に住む子どもは最新技術が入ったおもちゃを、地方の子は伝統的なおもちゃを好む傾向にあるらしい。(詳しい情報はわかりませんが、ブダペストで5〜10歳の子供を集めておもちゃの品評会なるものが行われたようです。そろそろクリスマスなのでおもちゃの宣伝もたくさんポストに入れられるようになるんだろうなあ。ハンガリーでは平均1万5000フォリントぐらいをつかってクリスマス用のおもちゃを購入するようです。複数の子供の合計金額で、このお金で5つぐらいのおもちゃを買うとか。我家の娘は今から「お化粧セットがほしい」と言っています。)

切り倒す
ブダペストの公園などでは、強風などで倒れてしまう可能性のある木がたくさんあるということで事故が起こる前の処置としてこれらの木が切り倒された。(夏の嵐で数千本の木が倒れ、その後も安全のため木を切り倒したりしていたのだが、でもきらずに残していた木もあった。今回はそれらの木のうち危ないものを切り倒しているようだ。350〜400本の木は根元から切らないと駄目らしい。)

再選挙
10月1日の地方選挙で市長や議員が決まらなかった12の地域で29日新たに選挙が行われた。

お目見え
過去150年間、人の目に触れることのなかった(1100年前に書かれた)Janus-Pannonius古写本などが、ブダペストのEgyetemi図書館で見られるようになったそうだ。(インターネットでもこれらの貴重な資料が見られるらしい。)

ロマのトップ
28日、150年振りにハンガリー全体でのロマのトップ(vajdaというらしい)が決まった。トップになったのはKallai Csabaという39歳の男性。いろいろな儀式があり、3000名が集まるパーティーも用意したが、29日のテレビ番組によると100名程度しか人が集まらなかったようだ。(ロマの世界にもいろいろあるのだなと思いました。)

そんなひどいことはやっていない
健康大臣は病院で実際に行っていない治療を行ったとして不正に補助金を受け取っている事実を掴んだとしている。(病院側の資料によれば、妊娠用の超音波検査を受け、7回亡くなり、7回生まれたことになっている男性がいるという証拠もあるらしい。)一方テレビインタビューを受けた各病院側は「補助金をもらうために、実際よりも病状を少し重く記入するということはありえるが、大臣の言っているようなことはないはずだ。」とこの事実を否定している。

冒険
環状道路0号線の近くに住む3歳の男の子が、両親の知らない間に門から外に出て、0号線の横を1キロメートルほど歩いていたのを発見された。男の子はまだ話もできず、警察に保護されてぐっすりと眠ってしまった。このため両親の発見が遅れたようだ。警察は両親に対し取調べを開始した。

冬時間
29日の午前3時に時計を2時に戻し、冬時間が始まった。ハンガリーでは1980年ごろから夏時間が導入されるようになり、1996年からはヨーロッパ諸国に合わせて10月の終わりに冬時間にもどすようにした。(それまでは9月最後に冬時間に戻していた。)ハンガリーでは夏時間導入のお陰で、1家庭平均1600フォリントの電気代の節約になるという。一方で時間がかわる時には、事故が増えたり、軽い鬱症状になったりする人が増える。

23日
▼23日の警察とデモ隊の衝突では「警察のやりすぎ」が批判されているが、検察はこれに関する訴えのうち、13件について捜査を開始した。(29日の民法テレビの投票では3分の2は「警察はやるべきことをやった」と評価していたが、現場にいた人はまた違う感想があるのかもしれません。)警察は「突入する前に必ず5回、立ち去るように要求している。警察の要求にこたえず立ち去らず、それで突入されて「やりすぎ」と言うのはいかがなものか。」という立場をとっているようだ。▼ある日刊紙は「警察は使用期限の切れた催涙弾を使用した」との記事を掲載した。警察はこの事実を否定している。▼警察はブダペストの病院に対し、23日の衝突の後、治療を行った人々の情報を求めている。病院側ははじめこれを拒否したが、結局情報を提供することになったようだ。▼警察は国会議事堂前の広場について11月24日まで集会禁止の命令を下した。また市役所前の広場も「壊された歩道が危険」としてデモ禁止としている。(もちろんこれでデモがなくなるわけではなく、今後も別の場所でデモが続けられる予定)

感染の危険性もあるらしい
国会議事堂前は長期間テントなどが張られたりしていたこともあり、かなり荒れた状況となっている。特にあまりの汚れに感染症を引き起こす可能性もあるとかで、先週の金曜日から2週間ぐらいかけて芝生の張替えや歩道の整備などが行われることになった。(これにより誰も広場には入れない状況となっている。)

デモ
▼28日、政府の緊縮財政や、税金が党に流れるシステムに反対する組合のデモがくさり橋前で行われた。(教員、消防、税関、金融、警察などの職員が参加した。)▼同じく28日、国会議事堂前でデモができないということで、今度はブダの王宮(マーチャーシュ教会隣)で1000名ほどが集まったデモが開かれた。大きなトラブルはなかったが、かなりの警察官が配置され、このせいで周りのレストランはガラガラになってしまった。

駄目
農業に従事する人達は、11月2日にトラクター1000台を国会議事堂前に集め集会を行う予定であったが、ブダペスト市側は「直したばかりの道が壊れる」などの理由からこれを拒否したようだ。(トラクターが入れないように、同種車両の進入禁止の標識がブダペスト市内にたてられたようだ。)

文字が小さすぎる
ベーケシュ県で、消費者保護局が商品の説明に使用されている文字の大きさを調べたところ、文字が小さすぎたり、読みにくい色だったりという例が見つかった。(1ミリぐらいの大きさしかないものもあるとか。)これにより最大125万フォリントの罰金が科せられたようだ。

10月27日

レート
100円=168.52フォリント(OTP/10月26日)フォリントが強くなっているので、金利が上がったようですが、知り合いの人は「不動産を購入するのに銀行からお金を借りているんだけど、金利が上がっているので困っている」と言っていました。

辞任
ハンガリーサッカー代表チームは弱小マルタに敗れるなど、ふがいない試合を続けているが、この責任を取る形で代表監督が辞めた。

勾留せず?
23日の衝突で展示用の戦車を動かした65歳の男性は、その場で逮捕されたが、ブダの裁判所はこの男性に対し「勾留の必要はなし」との命令を下した。ただ、検察側はこれに異議申し立てをしているようだ。

駄目
23日の衝突で、警察に暴行を受けた人をインタビューしていたテレビ局の取材班が、公共の場を監視している人(警察?)にインタビューをやめさせられるという出来事があったらしい。

年金
ハンガリーでは定年に達する前に年金生活に入る人が多く(94%)年金生活に入る年齢の平均は58.6歳となっている。これを受け政府は、2007年からは、定年前に年金生活に入り、更に職を得ている者に対しは、収入の8.5%を国に収めるようにし、2008年からは働いていて最低賃金より多い収入がある者は定年まで年金をうけとることはできないようにするようだ。(2010年からは働いている者は完全に定年前には年金がもらえないようにするようだ。)

怖い
医療専門家によると、ウクライナで発生している結核の感染がハンガリーの国境付近にまで広がっている模様。この結核の感染がハンガリー国内で広がるともう止められないらしいが、現在のことろ感染に向けた準備が整っていないという。(市電の中で誰かが咳をしただけで、感染する可能性があるそうです。鳥インフルエンザより怖いとか。う〜ん、なんか恐ろしくなってきました。)

不正
一部の話だと思うが、医療機関が患者に何をしたかを健康保険会社が調べ始めたところ、やってもいない手術やら、致死量に達するほどの薬の投与、実際には行われていない治療など、いろいろな不正が浮かび上がってきているらしい。(妻は時々、医療機関に通訳で行きますが外国人が患者だと「どうせ保険会社が払うから」とすごい料金を要求したりすることがあります。最近では3回続いて同様の請求がレジであったので、その度に計算がおかしいと指摘していた妻が、「今度やったらハンガリーに住む日本人が読むWEBサイト-このサイトのことです-にこの事実を載せるよ。」と脅したところ、以後なくなったようです。)

飽き飽き
Szonda IpszoszやMedianなどの世論調査会社の調べによると、人々の多くは「もう暴動はたくさん、大規模な反政府集会もいらない」と考えていることがわかった。ただ、与野党の支持者とも「このままの状態はよくない」と思ってはいるものの、相手に譲歩することはあまり視野にはないらしい。また3割ぐらいの人は今もジュルチャーニ首相の退陣が必要と考えているが、こう回答した人の中で、その次にどうするかという質問に答えられた人はいなかったそうだ。(よく目的のための手段そのものが目的になってしまって、最後の方はわけがわからなくなることがありますが、今の政治のそんな感じなのかもしれません。)

経済的にも問題
9月からの政治的に不安定な状況は、まだ経済に大きな影響を与えていないようだが、専門家によると、このまま与野党の対立が続き、改革が進まなかった場合、将来的(2008年)には大きな問題が生ずるということだ。

自殺未遂
先日、接触事故を起こした教師が頭や首に50発以上殴る蹴るの暴行を受けて死亡するという事件があったが、この容疑者2名がミシュコルツの拘置所で自殺を図った。(2人とも助かった)

気をつけて
11月1日はハンガリーのお盆にあたり、次の週末から11月の頭にかけてたくさんの人がお墓参りに行く。この時、駐車場にとめてある車の車上荒らしや、墓地内での窃盗、強盗などの事件が多くなる。警察はかなりの人員を導入するらしいが、それだけでは十分ではないようだ。(墓地付近に行かれる方はご注意ください。)

残念
今年の3月からウィーン-ペーチ間でオーストリア航空の定期便が週3回飛んでいたが、利益が上がらないということで、この便がなくなった。

サルモネラ
カポシュバールの洗礼の儀式の後の食事で食中毒が発生したが、この原因がサルモネラ菌であることがわかった。(220名が食事をして50名が入院した。許可のおりていないレストランで作られた食事で食中毒が発生したとか。)

10月26日

24日の朝、通勤でアストリア付近を歩きましたが、特に問題はありませんでした。ただ、「両親にとめられたので授業に行けない」という地方に住む学生がいたりしました。もうこのような緊張はこりごりですね。

23日関連
▼23日のデモ隊と警察とのやりとりでは130名ほどの負傷者が出た。このうち3名は、警察の発射したゴム弾でかなりの重傷を負った模様。(重傷者は50名程度。この3名はかなり危険な状態らしい。)
▼23日はデモ隊が警察がすぐに鎮圧行動をとらないよう、いろいろなものを集めてバリケードを作ったり、市役所前の戦車を走らせてバス停を壊したりしたが、これらの被害額が2億フォリント以上に達することがわかった。(一番被害が大きかったのはフェレンツィエク広場-ヴァーツィ通りの起点となるところ。)ゴミだけで300立方メートルを超えたとか。
▼23日の暴動の後もフォリント高が続いているようだが、観光客への影響は避けられないと専門家は述べている。(海外安全情報でもハンガリーやってましたもんね〜。24日の私の授業にも普段来てくださるゲストの方から学生の方に「ちょっとこわいので今日は遠慮します。」とのメールが入ったそうです。)
▼デモ隊の一部がソ連製の戦車に乗り込んだ件だが、これまでの情報ではどうやら最初から戦車に乗り込もうという話になっていたとか。
▼今回の出来事に限らず、与野党の対立(ハンガリー民主フォーラムは一歩引いているが)がますます激しくなってきている。これに関しオーストリア大統領は「敵ではなくライバルと思って国の発展のために力をつくしてほしい。」と述べた。
▼野党側からは、「警察はデモ隊をわざとFIDESZの集会の方へおいやり、これをごちゃまぜにして、罪のない一般市民にも過剰な圧力をかけた」と強い批判が出ている。一方、与党は「警察は法にのっとり行動した」と警察を擁護している。(警察は「デモ隊が自分からFIDESZの集会の方へ動いていった」と述べている。)
▼23日の衝突ではかなりの催涙弾が打ち込まれたが、このため24日の朝もこの催涙弾の影響で市民の目が痛くなるということがあったようだ。(アストリアからカルビン広場は通勤で歩くのだが、私自身は何も感じませんでした。でも同僚は大学へ来た時、目が痛いといっていました。)
▼9月のハンガリー国営テレビ襲撃事件以来、警察はかなりの激務を強いられているようだが、これらの活動にかかる費用がすでに25億フォリントに達していることが明らかになった。(24日の通勤途中、国立博物館横のバスの中でたくさんの警察官がぐったりしてい休憩しているのを見ました。本当に大変だと思います。)
▼23日の暴動は、ハンガリー国営テレビ襲撃事件のように、暴徒化した人たちだけがいたわけではなく、何もせず見ているだけの人(特に若者。カップルも)がたくさんいた。専門家によると、「こわいもの見たさ」で現場に残っていた人も結構いたという。
▼23日の衝突で、警察は133名を警察に連行したが、これまでのところ逮捕したのは26名。このうち7名にはすでに判決が下された模様。(警察の過剰な行動に対する申し立ても数件ある。)
▼(正確な場所はわかりませんが)高速1号線の隣に風力発電の風車が来年1月より稼動を開始するそうだ。風車の数は12で、25年は問題なく動くらしい。建設費用だけで90億もかかったが、10年後にはこれらの経費を清算し利益が得られるようになるらしい。
▼23日の衝突には、多くの外国人観光客も巻き込まれた模様。

その他
▼ミシュコルツには世界的にも有名な災害救助隊があり、同隊にはこれまた世界的に有名な救助犬「Mancs」がいたのだが、24日この犬が亡くなった。(13歳)
▼現在、アールパード橋のペスト側の警察本部がある付近に高さ110メートルの高層ビルが建設されるという話があるという。
▼カポシュバールで行われた洗礼の儀式(の後)で300名が食べた食事に腐ったものがまざっていたらしく、これまでに50〜60名が病院に行った。
▼25日、国会で23日の出来事について調査を行う委員会が開かれる予定であったが、与党がこれを拒否し流れた。(野党側がはじめから警察に罪があると決め付けるような感じで委員会開催を要求してたことに反対したようだ。)(尚、各世論調査のまとめによると、「警察に同意する」人の方が多い。
▼26日からガソリンの値段が1リットルあたり3フォリント安くなる。
▼政府は25日、2007年の予算に関し多くの点で了承したようだ。(2007年の予算に対し、政府は「責任としての予算」、野党は「圧政の予算」などと評している。
▼100円=170.0フォリント(OTP/10月25日)

10月24日

23日のブダペストはすごいことになってしまいました。けが人も数十人出たようですが、ただ、ハンガリー国営テレビを襲った時のような危険な状況にはならなかったようです。

23日
▼23日の国会議事堂での式典のためデモ隊をどうするかで問題が生じていたが、結局、デモ隊のまわりに囲いを建てることで警察とでも隊側で合意に達した。警察は1956年のブダペストを写したパネル写真をはった背の高いプラカートを置いて、来賓がデモ隊が見えないようにしたが、デモ隊も幕などを立ててこれに応戦する形となった。
▼23日に向け、21日からブダペスト各地で交通規制があった。また駐車していた車もどんどんレッカー移動となった。(こうやってニュースを書いているのに、自分の乗る市電が動かないことに気付かず、停留所に長〜い間たたずんでいた私・・・)
▼22日は国会議事堂側が、23日にはブダ側の建物がハンガリー国旗の色にライトアップされた。(テレビで見たけどきれいでした。)
▼22日には外国からのお客様も次々と到着した。来賓はオペラハウスでの催し物の後、国立美術館で夕食をとった。(テレビでメニューが消化されていたけど・・・洋梨にフォアグラをのせて、ポテトチップでフォアグラが落ちないように支えていた。)
▼22日、勲章授与式があり、70名以上が勲章を授かったが、このうち8名が首相との握手を拒否した。(3月の勲章授与では1名が首相と握手せずかなり問題となったが、今回はかなりの数が首相との握手を拒否した。)
▼23日、午前10時より国会議事堂前で式典開始。11時には議事堂内での式典。午後1時半にはナジ・イムレ像の前での式典。議事堂前でのプログラムは午後5時半まで続いた。夜7時半からは英雄広場横の広場で式典が行われた。(これらの式典でも、叫んだり口笛を吹いたりと式典を邪魔する人が続出した。)
▼23日早朝(まだ暗いうち)、国会議事堂前のデモ隊のテントから数多くの武器(鉄のため、ガソリンの缶、ナイフ、棒など)が見つかり警察がこれを押収した。またデモ隊が(事前の約束を守らず)騒ぎ始めたため警察がこれに介入した。
▼国会議事堂前から追い出されたデモ隊は聖イシュトバーン大聖堂の前に集まりそこから移動を開始。このため交通に大きな影響が出て、車やバスなどが動けなくなった。
▼午後になってデモ隊は、集まっていた場所から大聖堂近くを通って国会議事堂へ行こうとした。しかしそこには警察がいて道には柵を立てていた。しかしデモ隊はこれを破ってさらに前に進みだした。警察は一旦後ろに下がったが応援部隊がかけつけにらみ合いとなった。その後、警察から催涙弾が撃たれた。また放水車も来たためデモ隊はデアーク広場方面で移動を開始した。(警察も後ろからついていった)
▼デモ隊はデアーク広場で騒ぎ出したため、警察は催涙弾やゴム弾を発射したり放水をしたりした。これに対しデモ隊は石などを投げ、市役所前にこの日のために飾ってあった戦車に乗り込み走り出した。ここでの攻防は数時間続いたが、警察はやっとのことでデモ隊をデアーク広場から追い出した。デモ隊はアストリア方面へ移動した。
▼アストリア付近でデモ隊はとまり警察とにらみ合いとなる。警察は放水や催涙弾発砲を繰り返し、デモ隊をブラハルイザ広場方面とカルビン広場方面へ押しやった。(ここでアストリアで集会を行っていたFIDESZ支持者とデモ隊が合流する形となった)
▼その後一部デモ隊が警察におされる感じでフェレンツィエク広場、そしてエルジェーベト広場へ移動し、橋を占拠する形となった。
▼4時からアストリアで行われたFIDESZの集会で、オルバーン党首は「教育改革や医療現場の改革とうたった改悪については国民投票をすべき」と政府を強く批判した。(この人はすぐ国民投票って言うけど、議会民主制というものを理解していないのか・・・)
▼エルジェーベト橋を占拠する形となったデモ隊はバリケードをつくり、警察とにらみ合った。その後午前1時から警察が橋の両側からデモ隊を追い詰めるような形で進み、午前2時までにデモ隊をその場から蹴散らしたようだ。
▼これら一連の動きに対し、首相は「一部のアグレッシブな人で記念日が台無しになった」と発言した。一方FIDESZは「警察は過激な行動に出た。これはすべて首相の責任」と警察の動きを強く避難した。

その他
▼健康省は患者の差別をなくすための改革としてベッド数を減らすことを目標に掲げており、これらを実施する病院に援助を与える方向のようだ。それで、来年からはハンガリー全体で数千のベッドが病院から消えることになるという。(よくわからんが、無駄な入院が多いということか?)この他に来年の1月からは病院は必ず領収書を出し患者にサインしてもらうことという法律もできるようだ。(今でも病院では領収書をもらうことができるらしいが、これを頼む人はあまりいないようだ。)
▼ジュールのある高校では、1956年の革命50周年を記念して、20日から1956分にわたるサッカーの試合を開始した。
▼女性の失業率は今後改善される見込みがないらしい。特に40歳以上や妊娠・出産をした女性の就職が難しいらしい。小さい町に住み、高等教育を受けていない女性は就職は夢のまた夢という感じなのだそうだ。
▼22日、ブダペスト14区の住宅で煙突の煙で一酸化炭素中毒が発生した。(2名が病院に運ばれた。煙突によっては気温が上がると煙がおもったようにあがらず逆流し一酸化炭素中毒が発生しやすくなる。)
▼Olaszliszkaで暴行を受けなくなった44歳の教師の葬儀が21日に行われた。葬儀には1000名以上が参加した。(ハンガリーの葬儀の場合、墓地に行って遠くから見守るだけという人も結構いる)
▼火曜日はくもが広がり、北部では雨になるところがありそうです。最低気温は11〜16度、最高気温は18〜23度の予想です。水曜日は北西部で雨がぱらつくかもしれません。最低気温は10〜15度、最高気温は16〜21度の予想です。木曜日は天気が回復してきます。最低気温は9〜14度、最高気温は19〜24度の予想です。


10月20日

レート
100円=171.49フォリント(OTP/10月19日)

小耳
▼先日、接触事故を起こした教師が子供たちの前で暴行を受け死亡するという事件があったが、サッカーの人気チームフェレンツ・ヴァーロシュとウーイペシュトが、遺族のためのチャリティー試合を行うことを決めた。
▼結局警察と国会議事堂前のデモ組織との話し合いは決着がつかなかった。このため20日に警察がデモ隊を排除する可能性がある。これに対しデモ隊は「戦う準備をした。」と発言、警察も「血は見たくないが・・・」と述べており、最悪の場合には負傷者等が出る可能性もある。
▼Inforadioによると、ブダペストの自由橋も腐食が進み、結構危ない状況になっているとか。

公開
ハンガリーでは、手術の順番待ちの人が増えてきているらしいが、健康省では順番待ちの人があとどのぐらい待てばいいのかに関する情報が得られるようにするとしている。(来年から)

デモ
19日、高等教育機関の学費導入などに反対するでもがブダ城で行われた。4000名以上が集まった模様。

凍死者
ここのところ朝晩の気温がぐっと下がってきているが、ブダペストではすでにホームレスの凍死者が出ている。

経験ありますか
高速5号線で、外国人ドライバーに対し「違反を見逃してやるから金を出せ」と袖の下を要求していた警察官等が身柄を拘束された。(う〜ん、この手の話はよくあるとは聞きますが、皆さんは経験ありますか?)

ご近所さんに注意
税務局は来年、脱税などの調査数をこれまでの年間600から1万に増やすという。特に税金の申告と生活レベルが合わない人などが調査の対象となるようだが、税務局には「近所が怪しい」とか「別れた恋人が怪しい」などの通報がたくさん入ってきているようだ。

意味なし?
医師会のホームドクター部のトップによると、来年1月から導入される診察料を徴収するために、どうしても人を雇わねばならず、結局は医者は損をするとの指摘が出ている。

法律改正?
国会議事堂前のデモには警察も頭を悩ませているようだが、首相からの要求で、デモに関する法律が改正される可能性がある。例えば「夜8時以降騒がない」「警察ではなく自治体に集会・デモの申請を出す」などが含まれているという。

10月19日

レート
100円=174.10フォリント(OTP/10月18日)

小耳
▼統計局の発表ではここ十年でハンガリー人の収入が40%増えたそうだ。
▼ハンガリー(系)女性が、ハンガリー語を話していたために暴力行為を受けたと訴えていた事件は、その後、偽装事件だということになり、女性が「嘘ではない」と訴えていたが、この訴えもしりぞけられた模様。
▼ブダペスト市長のデムスキー氏は23日にアストリアで集会を行うFIDESZに対し、「交通渋滞が予想されるので別の場所で集会を行ってくれないか。」と頼んだ。FIDESZ側はこれを拒否した模様。(どのぐらいの渋滞になるかわかりませんが、確かにあそこは普段結構交通量が多いところではあります。当日用がない人はあそこらへんには車で行かない方がいいかもしれません。)

天気
木曜日:朝、霧が発生するところもありますが、その後はよい天気になりそうです。夜西側で雨がぱらつく可能性があるそうです。最低気温は-3〜+2度、最高気温は13〜20度の予想です。
金曜日:西側から徐々に雲が広がって、雨がぱらつくところもあるようです。最低気温は6〜11度、最高気温は14〜20度の予想です。
土曜日:曇り勝ちの天気で、雨がふるところもありそうです。最低気温は7〜12度、最高気温は15〜20度の予想です。
日曜日:徐々に暑い雲が多い、雨のところもありそうです。最低気温は6〜11度、最高気温は15〜20度の予想です。

診察料
来年1月から、診療所や病院の診察料が300フォリントになることが決定した。経済的に困難な生活を送っている人はこれが100フォリントとなる。(肺検査、出産、伝染病関連での診察、6歳以下の子供などは無料となるらしい。)

19日午前10時
23日に国会議事堂前で式典が行われる際に、抗議デモを行っている人達をどうするかで警察とデモ隊とで話し合いが続けられているが、警察はこれまでより一歩ゆずって「20〜23日に、ひもか垣根でかこまれた区域にデモ隊がとどまる。」という条件を提示した。警察はこれより譲れるところはないとし、19日午前10時までにこの案を受け入れるかどうか決めてほしいとデモ隊側に要求した。

キャンセルなし
10月23日の1956年革命記念日には、「56年の革命が起こってから50年」ということで、50の国から56名の来賓があるが、今のところ一連のハンガリーの政治問題が影響してキャンセルとなった例はない模様。国王などを含むお客様は日曜日にはハンガリーに到着し、8つのホテルに泊まるという。(日曜日のよるはオペラ鑑賞などをするようだ。あるラジオ局のニュースでは、野党FIDESZ党首のオルバーン氏が、大使などを集めて「危ないから式典などには出ないように」と言ったと流れていた。)

身柄確保
Olaszlikaで接触事故を起こした男性が50初程度首や頭を蹴られたり殴られたりして死亡した事件で、警察は3名の男性を殺人容疑で逮捕した。(36、21、18歳)

自白
夏に少女が焼き殺されるという事件が発生して15歳の少年が逮捕されていたが(いつ書いたか忘れましたが、8〜9月ごろのニュースに書いた記憶があります。)、この少年が一人で女性を焼き殺したことを自白した。(事件当日2人の間に性的行為があり、それを後悔した少年が女性を木にしばり、一旦帰宅してガソリンを持って戻り、焼き殺したようだ。)

タイヤの減りが早い
ハンガリーの国防省は昔はソ連のミグが主要戦闘機として保有していたが、今はスウェーデンのGripenを使っている。ただこのGripen、スウェーデンとハンガリーの滑走路の状況の違いを考慮に入れていなかったようで、思ったよりはやくタイヤが磨り減っているという。これに関し国防大臣は「心配ない。契約書の範囲内で別に予算をつけることなくタイヤが入手できる。」と述べた。

原爆
国際原子力機関が発表した「原爆を製造できる国」30カ国の中にはハンガリーも含まれている。これはパクシに原子力発電所などがあるからだが、これに関しハンガリーの担当官は「製造はできるとしても、その意思は現在なく、将来もない。」とコメントをした。

FIFA世界ランキング
ハンガリー代表サッカーチームは、ヨーロッパ選手権の予選でマルタやトルコに恥ずかしい負け試合をしたが、この影響もあってFIFAが発表した10月の世界ランキングでは先月より17位順位を落として76位となった。(逆にマルタはハンガリー戦勝利のかいあって144位から111位と大幅ジャンプした。)

10月18日

レート
100円=173.87フォリント(OTP/10月17日)

お客様
23日の式典には、50の国から56名の来賓があるらしい。(王様が3名、大統領が18名、首相が6名など)(警察は彼らの宿泊先などについては情報を出していないが、「ニンニク料理はさける」というニュースがありました。)

そんなにうまくいくのか
首相は国会で2006〜2007年と経済的な引き締めで国民は苦しいだろうが、それをすぎると2013年まで8兆フォリントのお金がEUなどからハンガリーに入ってきて、生活レベルが向上すると演説した。

逃げる
Olaszliszkaで教師をしている男性が(接触事故が原因で)子供の前で3人の男性に殴る蹴るの暴行を受けて死亡するとうい事件について昨日書いたが、この犯人はロマだったらしく、同村のロマ達は復讐を恐れて村を逃げ出した。警察が村に入り治安を守ってくれることがわかったロマ達の多くはその後自宅に戻ったようだが、子供を学校へ行かせるのをやめたようだ。

どっちがよいのか
経済競争局は薬販売の一部自由化は「薬を購入できる時間も長くなるし、薬の値段も安くなるので患者にとってもよい」との見解を示した。一方薬局側は「ガソリンスタンドなどで薬が販売されるようになると、効果のない信用できない薬が出回る。」などと猛反発している。(マツモトキヨシなどのドラッグストアを知っている日本人からすると、薬販売の一部自由化のどこがそんなに駄目なのかちょっと疑問ですが、きっと大きな理由があるのでしょう。)

アストリア
野党FIDESZは、23日の式典で「大統領が話をする式典には参加するが、首相が話をする式典には参加しない。」ことをすでに発表しているが、同党も独自に午後4時よりブダペストのアストリアで集まりを開くことを決定した模様。

国会議事堂前
国会議事堂前のデモ隊と彼らのテントをどうするかについて国も頭を悩ませているようだが、デモの運営をしている団体は「20日〜11月4日までここを出て行くように警察に言われた。従わない場合には強制的に排除される。」と発表した。警察はこれについては口をつぐんでいる。

盲導犬
ハンガリーには盲導犬を育てる施設が1つあるが、予算が足りないこともあり、盲導犬を希望する人は増えているものの、実際には4名に1名ぐらいにしか盲導犬が行きわたらないようだ。(去年の日本語スピーチコンテストでちょうどこの話題について話をしていた人がいました。)

その他
▼Lokoshazという村で、役場の職員2名が5年にわたり毎月5〜15万フォリントを役場の口座から自分達の口座へ横流ししていたことが発覚した。(村長が警察に通報したようだ。)
▼Hodmezovasarhelyという町では、診療所の改修工事に金がかかることや、人口が減少していることなどからホームドクターになりたい人が現れないという自体になっているとか。(普通診療所で働くためには、その権利を購入する必要があるが、現状を考え、ここではそれを無料に設定したとか。)

10月17日

まだ決着つかず
23日に国会議事堂前で1956年の革命の記念式典が行われるが、同広場にいるデモ隊(+彼らが寝泊りしているテント)は現在も当日も立ち退く意志はないようだ。23日は外国の要人もたくさん訪れるため、彼らから半径70メートル以内は「事前に厳しいチェックを受けたもの」しか立ち入ることができないが、半径70メートルというのは国会議事堂前広場のほとんどを指すため、デモ隊ともめる可能性もある。

目には目を
Olaszliszkaという町で、教師をしている男性が車で女の子をひいてしまった。(女の子が車に向けて飛び出した。軽い接触事故だった模様。)幸い女の子は軽傷(膝をうった程度)ですんだのだが、これを見て激情した女の子の親戚が(ひき逃げをすると思い)この教師に襲い掛かり殴る蹴るの暴行を加えて死亡させた。(教師の運転していた車には5歳と13歳になる彼の子供が乗っていたが、この子供たちの前で教師は殴り殺された。)

人権侵害?
健康省は診療所に勤める医師(ホームドクター)に対し、患者記録提出を義務付けているが、「人権侵害ではないか。」と期限までに報告をしなかった医師が900名もいたことが明らかになった。同省は1ヶ月の猶予期間を与えるようだが、それをすぎても報告がない場合、診療所での診察資格を剥奪するようだ。(医師らは「性病その他について外に情報を漏らすと患者との信頼関係がなくなる。」と反発している。ちなみに診療所で働くためには、権利を購入し、看護婦などを雇う必要がある。)

通勤客に影響
16日の午前、ブダペストのバッチャーニ広場のHEVの駅で、高圧線から火がでるという事故があった。火が無事消し止められたが、乗客などは外に避難しなければならなかった。直後、こんどはバッチャーニ広場からそれほど遠くないマルギット橋で直径40cmのガス管が破裂し、交通が一時とめられた。HEVはとまるし、道は閉鎖されるでかなりの混雑になったようだ。(ブラハ・ルイザ広場でも水道管破裂があり、ここでも工事のためかなりの混雑が発生した。)

食べ物に困る
世界銀行の調べによると、旧社会主義国では現在1500万人の人が1日400〜500フォリント程度で生活を送らなければならない状況のようで、ハンガリーでも30〜40万人の人が毎日の食べるものに困っているらしい。

2年我慢して
ジュルチャーニ首相は、国会で「国庫赤字を減らすために2年間我慢してほしい」と述べた。(2年たって状況が変わらないようであれば辞任もやむをえないというようなことも言ったとか。)尚、前々から「前もって予定されている首相の発言の際には、議場の外に出る。」とFIDESZやKDNPは言っていたが、この発言の時には、それぞれの党の国会議員代表を除くすべての議員が議場を離れ廊下に出た。

レート
100円=172.38フォリント(OTP/10月16日)

10月16日

天気
月曜日:かなり寒くなるようです。(朝は場所によってはマイナスになるとか)
火曜日:月曜日より1度ほど寒くなるようです。(最高気温も15度ぐらい)
水曜日:ちょっと気温があがりそうですが、徐々に天気が悪くなり、木曜日ぐらいから雨のところもでてきそうです。

HIV
ハンガリーでのHIV感染者は新たに140名が加わり1300名となった。ハンガリー人の多くが、「キスやコップのシェアではHIVに感染しない」ということを知らないとか。

質はいい
villanyiといえば、赤ワインで有名なところだが、同地でのブドウは過去20年でも珍しいほどのよいできて、今年のワインは期待できるそうだ。

遅れ
ブダペストの地下鉄4号線の工事は、許可が遅れたり工事事態が進まなかったりして遅れが目立っている。(例えばゲッレールト広場では、もう数週間も工事がストップしたままになっている)しかし関係者は(今のところ)予定通り2009年12月31日には完成するとしている。

ギネス
15日バラトン湖半のシオーフォクで卵フェスティバルが行われ、3500名分の「トヤーシュ・プルクルト」という料理が作られた。(ギネス記録だそうだ。)

終わり
ドイツの会社がブダペストからデブレツェンの定期便を飛ばしていたが、10月15日でこの便が終わった。(原因はわからないが、1つは乗客が少なかったことがあるようだ。15日も33人乗りの飛行機に6人しか乗っていなかったという。)

私達にも意見を
ハンガリーの人口の1割以上が「貧乏」ということで、この層の人達の意見も大切だと、14日、国会で集まりがあった。(こんな集まりもあるんだなあ)

PCがあるだけじゃ駄目
衛生局が各初等学校のPCルームの環境について調べたところ、「詰め込みすぎ」「暗い」「イスが硬い」など問題がたくさんあることがわかった。

ブラックリスト
最近、ローンを組んだもののそれが払えない人が増えているようで、銀行などのブラックリストには50万フォリント以上の未支払い額に達している顧客が40万も載っているという。

どうなるか
23日の革命記念日の国会議事堂前の式典に関し、国は国会議事堂前にいるデモ隊に場所をあけるよう要求しているがデモ隊側はこれを拒否しているという。(ちょうど外国へ「今の首相、政府が裸の王様状態にある」ことを示したいと思っているようだ。政府は21日に場所をあけてもらいたいみたいだが、すでに芝生はボロボロだし見た目はかなり悪くなるとか。)ちなみに政府は23日のプログラムに35億フォリントをかけるようで、くさり橋からエルジェーベト橋まで2000メートルのリボンもつけるとか。またスペイン国王をはじめ各国から偉い人もかなり集まるようでセキュリティーにもかなりお金がかかるらしい。(プログラムの劇に有名な訳者数名が参加しないようで、これもニュースになっている。15日にもFIDESZのデモもあった。)

教員のデモ
13日、ある教員組合(教員民主組合)が授業時間の増加やリストラに反対するデモを行った。しかし組合員が8万人を超える教員組合は「今外でデモをするのは得策ではない。」と合流しなかったようだ。(デモといえば、14日は軍人、警察、税関、国境警備隊、刑務所職員、市民警護団体などメンバーのデモもあった。)

どこにいる?
3週間前に、ヴェスプレームの動物園からニホンザル3頭が逃げ出した。このうち2頭は捕獲されたが、残り1頭(オス)はまだつかまっていないという。(道を走って横切る姿などが確認されているとか。)ヴェスプレームの動物園といえば、60歳の像が転んで後ろ足に体がかかってしびれてしまい、クレーンで起こしたという出来事もあったようだ。)


健康省は薬局の他でも売れる薬を選び、これに関する法律の改正を行う予定。100〜150種類程度らしいが、その中には痛み止め、ビタミン剤、鼻炎薬などが含まれる。

戻らず
10月1日の地方選挙のためAllampusztaの刑務所から投票に行った囚人のうち、16名がそのまま脱獄していた。このうち、1名は遅れたものの刑務所に戻り、1名はデブレツェンで捕まり、2名は金を払って刑を終わらせたが、残りの12名については現在も指名手配状態にあるという。

辞任
経済省の次官であるカトナ・カールマン氏が13日に辞任した。辞任の原因は2008年から導入予定の不動産税について政府がまだ決定していない情報を流したことらしい。(平均以上、950万フォリント以上の不動産に税がかかると発言したが、まだ決定していない。)同氏は以前にも「付加価値税を20%に統一するのではなく、17%、23%にする。」と政府が決定していない事項について発言をした過去があり、度重なるミスに辞任となったようだ。

10月13日

国会議事堂前では今も毎日抗議デモが行われていますが、ニュースとして取り上げられる大きさが徐々に小さくなってきています。またある地方都市の市長選挙前に社会党が「選挙違反をしてでも勝利しなければならない。」と話しているテープが流出したそうです。この社会党関連のテープが流れ出る事件も続いているので、感覚が鈍化してきているような感じもします。

恥ずかしい
ハンガリーサッカーチームは11日、ヨーロッパ選手権の予選でマルタと対戦。マルタはヨーロッパ選手権予選で勝利したのが1982年に1回と非常に弱いチームなのだが、なんとハンガリーは1-2で敗れてしまった。

ガス田
マコー地方で、ハンガリーの2年分の消費量に値するガスがたまっているガス田が発見された。現在はこのガスが地上に出せるかどうか調査中とのこと。

ムクドリ
ゼンプレーム地方のブドウ畑に突如数十万のムクドリがあらわれ、数分間のうちに数トンものブドウをくいつくすという出来事が発生した。被害額は1000万フォリントにのぼる模様。(地元の人もこんなのは初めてだそうだ。)

ストップ
ブダペストの周りを走る環状0号線であるが、国道3号線と高速3号線の間の区間で、裁判所が建設許可を認めなかったため、工事がストップしてしまった。

400万
日刊経済新聞によると、医療機関に払う診察料は300フォリントだが、生活が苦しい人はこれが100フォリントになるらしい。また病院では整理券制度を導入し、金やコネで順番を前にずらすのを防ぐようだ。(この生活の苦しい人ってのが400万人いるんだそうです。人口が1000万の国で。これってすごいです。あと整理券云々ですが、ありがたいことです。)

賠償
8月20日のブダペストの花火大会は嵐で大変なことになったが、政府は「自然災害のことであり、建物が壊れた場合、政府は賠償金を払わない」と述べたため、一部住民が怒り裁判を起こしたようだ。(政府は死亡事故に関しては賠償金をはらっている。普通に考えると確かに自然災害で家がこわれたのを政府のせいにするのはおかしいが、どうなのだろうか。)

やる
2008年から不動産に税金をかけるかどうかについて日刊紙などで書かれていたが、金融省によると確かにそれを徴収する方向で検討しているようだ。さてどの不動産が徴収されるかであるが、どうやら平均以上の価値がある不動産ということで950万フォリント以上の価値がある不動産ということになる。

煙突
ブダペストには確か100万ぐらいの煙突があったと記憶しているが、(15年ぐらい前にある新聞の取材で煙突掃除屋に聞いたことがあります)現在、このうち6万の煙突がなんらかの問題をかかえていて、更にこのうちの1万7000の煙突が、一酸化炭素中毒事故が発生する可能性があるらしい。昨年はこのような危険な煙突は5000本だったらしいので一気に増えたことになるが、8月20日の嵐と、改修するための予算の不足が大きな原因となっているようだ。(煙突掃除屋さんをみかけたら、服のボタンを押さえて願い事をとなえます。するとかなうのだそうです。)

チェック
ハンガリーでは診療所や病院では処方箋を出すだけで薬を購入するのは薬局となっているが、処方箋を偽造する輩があとをたたない。恐らくそういうこともあり、来週より薬局では「病名コード」が記載され、患者の保険番号が正しくない場合には薬を販売しないことを決定した。ただこの分、薬を注文してから実際に購入するまでの時間が更に長くなる。(更にと書いたのは今でも結構時間がかかるシステムになっているから。注文すると奥に入って、処方箋通りの薬を選んだりするので時間がかかるのだ。)

売却
国は高速5号線の株を40%持っており、もともとは残りの60%も取得して完全に国のものにしてから売却する予定であったが、60%の株を買うためにかなりのお金がかかることと、100%国のものにした後に売れなかったときのリスクが大きいと判断し、今の状態で40%の株を売却する方向で決定したようだ。

10月12日

ボロボロ
マルギット橋はもうかなりのボロで壊れたところの応急処置が続いている。今は手すりが錆びてきてしまいそれを直しているようだ。本当は橋全体の改修工事が必要なのだが、その前に環状道路0号線の橋をかけ、自由橋の改修工事を終わらせなければならない。このため2008年まではマルギット橋の改修は望めない状況だ。(自由橋の改修工事も延期が続いていますよね。もともとは今年の夏だったのですが、それが来年の1月からになり、結局今は来年の秋ぐらいの予定だったと記憶しています。確かに橋が閉鎖されてしまうと困るでしょうけれど。)

風力発電
ボルショド県のAlsozsolcaというところで、ハンガリー最大の風力発電用風車が稼動を始めた。風車の高さが105メートルあるらしい。

取れるところからは取る
これまでは薬を無料でもらえる人がいたらしいが、来年1月からは全ての人が最低300フォリントを支払わなければならなくなるようだ。更に製薬会社は国が援助をしている薬を作るごとに税を支払い、薬局も国にお金を支払わなければならなくなる。

どうなる?
10月23日は1956年の革命記念日で祝日となるが、毎年国会議事堂前では式典が行われる。普通に考えれば今年は革命が起きてちょうど50年目の節目の年であり、国会議事堂前の式典はいつもよりもまして重要視されるところだが、今年は多くの市民団体(政府や首相に反対している人達、あるいは野党)が同じ場所で催し物を申請を出している。(野党FIDESZとKDNPは、56年の式典に関しても「首相と一緒には行動しない。大統領とは一緒に行動する」ことを宣言している。ただ式典はこの両者が出るので、野党側が同出るのかまだわかっていない。)

税金
ハンガリーでは昔から大多数の低所得者と一部の高所得者がいると言われているが、税務局によると昨年最も多くの所得税を払った人の税額は27億フォリントだったとか。単純にここから収入を計算すると年収70億となる。また高額納税者第100位の人も6億フォリントを所得税として支払っている。こういう人達を含めて、ハンガリー人の平均収入が月13万フォリントなのだから、実際にはそれよりも低い人が多いということだろう。(一方、いろいろな控除を利用し所属税をまったく払っていない人も結構いるらしい。)

その他
▼世論調査会社の調べでは現在でも野党の方が与党より高い支持を得ている模様。
▼新型市電コンビーノだが、11日朝、今度は運転席の窓を洗う装置に問題が発生。
▼11日からガソリンの値段が1リットルあたり3フォリント値下がりした。
▼ハンガリー国営テレビへの暴動を放送したHirTVに対し、報道の態度に問題ありと罰金が課せられることとなった。

10月11日

レート
100円=173.75フォリント(OTP/10月11日)なんか円がまた弱くなってきた感じ。

出ない
ハンガリー国営放送は時の政府の影響が強くでており、ヨーロッパの中でも批判が多いが、10日の国会議事堂前の抗議デモでFIDESZと連携を組むキリスト教民主人民党党首が「FIDESZとわが党は今後一切、ハンガリー国営放送の朝の番組(対談番組)に出ない」と宣言した。(まあFIDESZが政権をとっていたときも、状況はおんなじだったんだけど・・・。ちなみに野党支持者が好んで見るのはHirTVで、与党支持者が好んで聞くのはKlubRadioです。)

2回に減る
ハンガリーの大学入試のシステムは現在日本のセンター試験ににたような感じになっているのだが、試験が上級と中級との2レベルに別れ、各科目ごとに別の日に行わたり、年に3回受験が可能となっているところがちがう。これに関し教育文化省は予算の関係で2007年からこの3回という回数を2回に減らすことを決定した。(現在、春、秋、冬と3回あるのだが、このうち冬をなくすようだ。今月末ぐらいから秋の試験が始まるのだが、実際には受験者がかなり少なくて、上級は45科目で受験希望があったら、そのうち15科目では受験生が1名しかいない。これは中級でも同じで受験希望者があったのは94科目だが、このうち21科目では受験者が1名しかいない。この少ない受験生のために、別々に受験会場を設置し、試験官をあて、本部で問題があったときの待機者をセンターに呼び、採点者を呼び、口答試験に必要な3名を召集する。これを考えると確かに効率が悪い。ちなみに今回の秋の日本語の受験者数は(私の知る限りでは)上級2名、中級1名。

すぐ行けるのに
あるハンガリー(Bodrogszerdahelyetという町)とスロバキアの町を結ぶ国境通過点ができたのだが、両国がまだシェンゲン協定を実施していないため、結局渡ることができなくなっているとか。住民はせめて自転車や徒歩で渡れるようにしてほしいと願っているようだが難しいようだ。

暖房
気温が下がってきて暖房のシーズンが始まった。ブダペストでは地域ごとの集中暖房を行うところが多いが、これまでにすでに7万世帯で暖房を頼んでいるという。ガス代が上がったことを受け、ブダペストでは8.4%暖房費があがることになる。(我家も数日前から暖房を入れています。)

逃げられません
高速道路を走る時は高速料金(定期)を払ってシールを貼る必要があるが、料金を支払わずに高速道路を利用する人の数が徐々に減ってきているという。(昨年は4〜4.5%、今年は3〜3.5%)高速道路管理局は、実際にはカメラですべての車をチェックしているので違反をした人はほぼ100%つかまるとしている。

インターネットはこわい
9月18日にハンガリー国営テレビに対する暴動が発生した後、この暴動に参加した人の裁判が行われ多くの有罪判決が出されたが、あるホームページにこれらの裁判に参加した裁判官や検察官の名前や住所、あるいは写真などが公開され問題となっている。

タシュナーディ
ハンガリーには昔タシュナーディという実業家がいて、マフィアを組織しているのではと裁判にかけられたことがある。結局今ひとつすっきりしない形で「マフィアは組織していない」という判決が出たのだが、その後、複数の殺人を依頼していたことが明らかになり、いくつもの裁判が起こっている。現在は妻とその恋人、あるいは義理の母親の殺害指示についての裁判が始まったところだ。

かなりの相違
ヴィシェグラーディ4カ国会合というのが行われているが、その中でハンガリーとスロバキアの首相が「スロバキアにおけるハンガリー系少数民族」に関する問題で激しく議論をしたらしい。ジュルチャーニ首相によると、まだ意見交換という段階にまでも来ていないようだ。

リストラ
国家救急サービスの職員150名がここ数日でリストラされた模様。ある日刊紙によるとこれにより39台の救急車が走らなくなり、民間の救急サービスが代わりを受け持つことになるということだ。(ハンガリー全体での話しだと思いますが、国としては救急サービスも国から民間への委託へ切り替えて行きたいような感じです。こういうところが野党やその支持者の反発を呼んでいるところかもしれません。)

まだ決めていない
昨日、不動産にかかる税金について書いたが、金融省は「日刊紙に出たような具体的な徴収率などについてはまだ決定していない。」と述べた。

10月10日

多忙につきちょっとだけ

▼政府は2008年からすべての不動産に税金をかけることを検討している模様。これによると不動産の値段によって税率がかわるようで1000万フォリントまでは年に不動産価格の0.15%の税ですむが、1億フォリントだと1.5%になるという。(つまり1000万の不動産は年に1万5000フォリント、5000万の不動産だと19万5000フォリントの税となる) ▼不発弾処理中の事故で死亡者が出た問題で、ある日刊紙は「爆弾はかなり錆びており、処理する際に、いつもより早く爆発しやすい状態にあった。これを計算せず処理しようとして事故がおきた」と処理の段階でのミスが原因とした。
▼社会党内部の会議のテープがハンガリーラジオに漏れた事件で、ある社会党議員がハンガリーラジオの職員を会議の場に招き入れていたことが明らかになったが、この議員は「録音しているとはしらなかった。」と録音の手助けをしたことを否定している。(9日は防衛大臣の連立与党自由民主連合に対する否定的な発言がラジオで流された。)
▼ハンガリーでは今年はまきが不足しそうとのこと。それで業者は国内でも高く売れると輸出分をカットしているとか。
▼野党FEIDSZとKDNP(キリスト教民主人民党)は、今後ジュルチャーニ首相を一切無視することを宣言した。(例えば国会でジュルチャーニが話すことになっている場合、これら両党の議員は退席するらしい。)

10月9日

天気
月曜日:全体的に天気はよくなるでしょう。ただ気温は以前に比べると低くなってきます。最低気温は3〜8度、最高気温は18〜21度の予想です。
火曜日:天気がよいでしょう。気温も月曜日と同じぐらいです。
水曜日:月・火と同じ感じです。
木曜日:月〜水と同じような天気です。

政治関係 ▼6日お昼前から、首相および政府への信任投票が始まった。信任投票の前に首相、そして各党の代表が話をしたが、首相は「国民の感情を考慮せず、負担を与えるような政策を次々と出したこと」「流出したテープで汚い言葉を使ったこと」に対し謝った。信任投票は無記名ではなく、議長が名前を読んで「信任するかどうか」を問い、それにひとりずつが答えていくという方式であったが、結局賛成205、反対167票と信任された。(無記名だったら、もうちょっと結果が違ったかもしれません。)(あるニュースではオルバーン氏がFIDESZ議員に対し、信任投票が行われる国会内で、首相や与党の代表者が話をしている時に、野次をとばしたりしないよう命令していたことが載っていたが、確かに首相や与党代表の話の時は野次がなかったような気がした。)
▼当日、野党FIDESZは人々にアラーム時計を持って4時に国会議事堂前に集まるように呼びかけていたが、かなりの人が集まった。(アラーム時計を持ってくるように言ったのは、「国民の目を覚ますため」らしいが、当日国会議事堂前にはアラーム時計を売る露店も出たようだ)5時半ごろ、信任投票を終えたオルバーン党首が現れ、首相や政府を批判し、今後毎日午後5時〜6時の間国会議事堂前に集まるよう呼びかけた。(国会議事堂前には首相のテープが流出して以来、デモがつづいているが、この人達はFIDESZのデモをは行動を別にし、FIDESZのデモの間は横で静かに見ていることにしたようだ。)
▼社会党の選挙対策委員長が7日、社会党の集まりで「問題となった首相のテープを誰かが60万ユーロで社会党側に売ろうとした。」と述べたが、党側(党首や首相)はこれに対し「知らない」と延べ、結局選挙対策委員長もその後「インターネットで見た情報を述べただけ。誤解だった」と謝った。
▼7日午後5時、国会議事堂前ではFIDESZによる抗議デモが行われた。7日はアーデル・ヤーノシュ国会副議長が演説し「国民に嘘をついたとして」首相を刑事告訴すると宣言した。(社会党の議員はこれに対し、「いつものこと。パフォーマンスにすぎない。やるならちゃんとやれ。」と反応していた。このアーデル・ヤーノシュという人は、いつも苦虫を噛み潰したような顔をしている。)
▼連立与党の自由民主連合党首であるクンツェ氏は「地方選では、国民が候補者ではなく党で選んだ」と敗北の原因を分析。また与党として首相や政府を支えていくことを再度強調した。
▼7日の未明に、国会議事堂前に集まった人の一人が別の人と口論になりナイフで刺して傷を負わせるという事件が発生、また同日午後には地下鉄代行バス内で議論となり、1人がガススプレーで相手に攻撃を加えるという事件も起こった。(かなり少数派だとは思うが)
▼8日、7日に社会党内部の会議でランペルト・モーニカ地域開発大臣が「FIDESZは地方選挙に勝ったが、お金は彼らの手には渡らないようにする。そのように法律を改正したい。」などと話したテープが流出した。(社会党はこれに対し、FIDESZがやったのではと疑いの目を向けている。)
▼8日の午後5時からも国会議事堂前でFIDESZの抗議デモが行われた。8日は国会議員会派をしきるナブラチチ・ティボル氏が演説をし、「今後FIDESZは首相とは一切の関係を絶つ」と宣言した。
▼ペーチでは、地方選挙の票を数えたコンピュータソフトがうまく働いていない可能性が指摘され、票の数えなおしが行われたが選挙結果に変更はなかったようだ。

その他
▼6日、オランダの船(64名の乗客、19名の乗務員がいた)がドナウ川のドゥナフルドヴァールで浅瀬に乗り上げるという事故があった。(深さ80センチのところに乗り上げてしまったらしい)それでウクライナの船が牽引したが1時間引っ張っても動かなかった。専門家はドナウ川の水位があがったら再度引っ張ることにしたようだ。
▼6日、フェイェール県のザーモイというところで、第二次世界大戦当時の不発弾を処理していたところこの爆弾がいきなり爆発した。この事故で処理を行っていた者のうち3名が死亡、1名が瀕死の重傷をおった。(不発弾処理班はハンガリー全土だと1日15〜20件の割合で出動しているらしい。この多くは「不発弾だと思ったがそうではなかった」というものらしいが、それでも不発弾処理の数はかなり多く、また作業には危険が伴う。最近では5月にも不発弾処理中に爆発事故が発生し、1名が死亡、2名が重傷をおっている。)
▼6日は1849年の独立戦争の13名のハンガリーの英雄が死刑となった日ということで、国会議事堂前などで式典が行われた模様。
▼6日、農業従事者によるデモがハンガリー全土(19県、52箇所)で行われた。彼等はトラクターなどで道路の片道を閉鎖したが、大きな混乱はなかった。(これに関し、「ある村の村長さんがデモをしている人に靴で車をたたかれた。」というニュースもあった。)
▼7日、セーケシュフェヘールヴァールで1人ぐらしの老人宅に強盗が押し入り、77歳の男性を風呂場に閉じ込めて現金数千フォリントを奪って逃走した。男性は間もなく近所の人に助け出されたが、その後ショックで倒れ、死亡した。
▼7日、ブダペストの蚤の市会場で74歳の女性が運転する車がいきなり車道から突っ込んで気で、最初は標識を倒し、次にゴミが入ったコンテナにぶつかった。このコンテナが回りの人々を押しつぶし、1名が死亡、4名が怪我を負った。
▼7日、「ハンガリー長者100」の最新号が発行された。ハンガリーで最もお金持ちなのは昨年同様OTP銀行の総裁であった。(彼の財産は900億フォリント。100位の人の財産は37億フォリントらしい。以前はジュルチャーニ首相や、コーカ経済大臣も100位に入っていたが、今回のリストからは漏れたようだ。)
▼8日、サボルチ-サトマール-べレグ県で、郵便配達車の中から密輸タバコが発見されるという事件が発生した。
▼学校教員の勤務時間の延長が政府から言われているが、基本的に教員の勤務時間というのは「週における授業数」で表されることが多く、その他の活動時間をどう勤務時間として数えるかはよくわかっていないのが現状のようだ。(例えば、休み時間には先生が交代で廊下やトイレの前に立つが、これをどうするかとか。)
▼サルヴァシュゴンバと呼ばれるきのこは1キロあたり5万5000フォリントもするらしいが、これを犬をつかった探し出す競争がブックセントケレストという町で行われた。
▼8日午後、乳癌と戦う人のため、乳癌予防のための催し物がくさり橋で行われた。(このためくさり橋は歩行者天国となった。(ハンガリーでは毎年2300名の女性が乳癌で亡くなるが、検査をしっかり受けていればこの死亡者数は減らすことができるらしい。)
▼ナジカニジャ付近の高速7号建設現場で、6000年前の祭壇が発見された。
▼6〜8日の週末にも交通事故が多く発生した。(8日午後までの時点で14の事故で16名が亡くなっている。)
▼ある4名が「偽造判決」を利用しあるハイパーマーケットの口座から自分達の口座に2億7000万フォリントを振り込ませていたことが明らかになった。
▼ある調査によると、60歳以上の40%が程度に差はあれど鬱病にかかっているらしい。社会と触れることが解決の1番と、年金者協会は(8日は年金の日らしく)高齢者に対するコンピュータ教室などを開いた。
▼7日、サッカーヨーロッパ選手権予選でハンガリー代表チームはトルコ代表チームとホームで対戦したが0-1で敗れた。

10月6日

近所に警察の事務職をやっている人がいるんですけど、ブダペストがこんな状態なので「休暇禁止例」が出ているそうです。仕事量も3倍ぐらいに増えてしまったそうで、「早くなんとかしてほしい。」と言っていました。

レート
100円=177.75フォリント(OTP/10月6日)

デモ
FIDESZが提示していた5日午後1時までの間に政府は首相を退陣させず、また野党側が呼びかけた「専門家の政府」に関する話し合いにも与党が参加しなかったため、オルバーンFIDESZ党首は予定通り人々に対し6日午後4時に国会議事堂前に集まるように呼びかけた。与党と野党のハンガリー民主フォーラムは集会への呼びかけを行ったFIDESZを強く批判した。(オルバーン氏は旗とアラーム時計を持ってくるように呼びかけたのだが、あるテレビの番組で連立与党自由民主連合党首のクンツェ氏が「時計連名からお礼申し上げる」と述べ回りの大笑いを誘っていた。またクンツェ氏は、オルバーン氏のやり方に対し、「国会で意見を述べず。路上パフォーマンスばかりやるなら国会議員をやめろ」とも言っている。)

展覧会
ジェールのXantus Janos博物館ではバリアフリーをコンセプトに入れた展覧会を開いている。特に目が不自由な人のためにいろいろなものに触れるような工夫がなされている模様。

罰金
先日「ベーケシュチャバで学校をサボる子供の両親が罰金を払うことになった」と書いたが、実はハンガリーでは昔からこの規則があった。(それによると最高で5万フォリントの罰金だそうだ。)ただ、この制度は実際には導入しにくく、また罰金を導入したからといって子供のサボりが減るというわけでもなさそうだ。(朝から晩まで学校に行くということ自体が問題・・・という人もいる。)

タバコ
ハンガリーでは現在18歳以下の子供にはタバコを販売してはならないことになっている。これは数年前からの法律だが、徐々に守られるようにはなっているものの、実際にはまた25%の店では子供にもタバコを売っているようだ。(ハンガリーでは毎年2万8000名がタバコが原因で亡くなっているとか。タバコをすうのはともかく、タバコの投げ捨てはやめてほしいですよね。)

5%
ある市場調査会社の調べによると、ハンガリーでは来年、平均して5%の収入減となる模様。(確か9月分から国に払う金が増えるので、ネットの給与額が下がるんです。私の場合、グロスはかわりませんが、ネットだと10%以上の減少となるそうです。あああ。それよりも怖いのは来週の水曜日です。また教員全員に集合がかかりました。今度は何を言われるのか・・・)

地下鉄工事
夏の間工事をしていたブダペスト2号線は、まだ工事が完全に終わっていないということで10月5日〜15日の間、午後7時半から地下鉄をとめて工事を続ける。7時半以降は代行バスが走る。ルートは(マルギット橋、エルジェーベト橋、くさり橋と)3つある。(基本的に夏と同じ。)週末は1日中代行バスとなる。(ただモスクワ広場とコシュート広場の間だけは10分に1本の割合で地下鉄を走らせるようだ。)

その他
▼フェリヘジ空港の2Bターミナル建設の際にカナダの会社とトラブルがあったらしく会社側がハンガリーに対し賠償金を求める裁判が行われていたようだが、複数の日刊紙によると国は200億フォリントの賠償金を会社側に賠償金として払わなければならない可能性があるようだ。
▼政府は2008年の後半からの年金制度改革について検討しているようだ。いくつか案があるらしいが例えば「60歳からの年金か、65歳から年金か」の選択が可能にするなどの案もあるらしい。
▼4日にアメリカの飛行機が技術的な問題でフェリヘジ空港に緊急着陸した。この飛行機には160名程度の軍人が乗っていたようだ。
▼ハンガリー国営テレビの建物へ暴徒が流れ込んだ日、現場にいて拍手を送ったという3名が警察に自主してきた。(ソ連の記念碑を暴徒が壊した時にそれを応援したらしい。)
▼5日の朝、ブダペストのヴァーツィ通り(ヴァーツィウートの方です)の繊維工場で火事が発生し1億フォリントの被害をだした模様。
▼数年前から自動車の保険の会社が自由に選べるようになったが、いくつかの保険会社では情報公開をきちんとしておらず、新規契約の停止などの措置がとられている。(みなさんの保険会社は大丈夫ですか?)
▼ハンガリーでの車両購入時の登録税がEUで駄目だしを受け、政府はとった税金を返すことになる。(国家赤字で困っているこの時期なので、頭が痛いだろうなあ。)
10月5日

選挙が終わった後、地方選に大勝利をしたFIDESZは政府に対し「72時間以内に首相を退陣させろ。」と要求しました。この72時間という猶予が切れるのは5日の午後1時です。一方社会党はこれに応ずる構えは見せていません。FIDESZはこれに合わせて木曜日に「専門家政府」づくりの話し合いに参加するよう各党に要請しましたが、与党側はこれにも参加するつもりはないようです。一方、金曜日の首相の信任投票へは野党は参加しないつもりだったのですが、大統領にくぎをさされる形で参加することになりました。というような感じで野党側は動きが取れない状況です。野党支持者としては「社会党は国民に嘘をついて政権をとった。なのにその嘘の政権が憲法を盾にとり自分達の意見に耳を貸そうとしない。これはおかしいのではないか。」ときっと思っているはずです。大統領はこれに対し「間違っていない」と言っていますし、「首相が憲法に違反する形で(つまり国民を騙して)政権を奪取したのかどうかはっきりさせるべき」とも言っています。連立与党は今のところ結束が固いようですが、金曜日に例え国会で首相や政策が信任されても、国民の(少なくとも半分は)納得しないでしょう。与党はどうするのでしょうか。これに関しおもしろいことは、今になって「首相のテープは内部から漏れたのではなく、誰かが別に録音したもの」という調査結果が出たたことです。これに関しては今まで内部から漏れたという説が強く、社会党も「誰が漏らしたのかについては追求しない」と言っていました。しかしここで別の人物がもらしたということが判明したということは・・・もしかするとFIDESZ関係者がもらしたという方向性にもっていきたい?のかもしれません。FIDESZはもともと社会党のサーバーにもぐりこんだり、まったく第三者のメディアのふりをして社会党を汚くののしる情報を党から流しているという前科があるので、この事件の真相も国をゆるがす可能性があります。(何も出てこない可能性もありますが)

レート
100円=178.65フォリント(OTP/10月4日)

天気
木曜日:雨が降りやすい天気ですが、西側から徐々に回復してきそうです。最低気温は10〜15ド、最高気温は15〜20度の予想です。
金曜日:お日様もちょと出ますが、全体的にはそれほどよい天気ではなさそうです。最低気温は7〜12度、最高気温は15〜20度の予想です。
土曜日:金曜日と似たような天気になりそうです。最低気温は5〜10度、最高気温は17〜21度の予想です。

選挙その後
▼ジュルチャーニ首相は6日に国会で彼と政策に対する信任投票を要求しこれが認められた。連立与党はジュルチャーニ首相を支持することを約束したが、FIDESZとキリスト教民主人民党は「首相はすでに国民から不信任をつきつけられている。安っぽいドラマだ」と主張し投票に参加しない考えをしめした。
▼金曜日の信任投票だが、記名投票になることがわかった。
▼ショーヨム大統領はFIDESZとKDNPが金曜日のジュルチャーン首相と政策の信任投票に参加しないと決めたことに対し、「すべての党が参加するように」との意見書を出した。ただ一方で「信任投票の際には、『首相が憲法に違反する形で政権を勝ち取ったかどうか』についても明らかにするように」とも注文をつけた。
▼金曜日の信任投票には参加しないとしていたFIDESZとKDNP(キリスト教民主人民党)だが、大統領が「全ての党が投票に参加すべき」との意見書を送ったことから参加することに決めたようだ。
▼ジュルチャーニ首相は4日、連立与党の自由民主連合の国会議員会派の集まりに行き、事情を説明した。(国民には謝らなかったが、ここではテープのことで謝ったようだ。)自由民主連合は金曜日の信任投票で皆首相と政策を信任することを確認した。
▼FIDESZはもし木曜日までに首相が辞任しない場合、金曜日に大規模な集会をする可能性があることを示唆している。一方、党を超えた専門家による臨時政府を作る方向でも動いており5日に各党の代表に集まるように要求した。野党は参加するようだが、与党は「すでに政府があるので必要ない」とこれには参加しない模様。
▼一方、野党ハンガリー民主フォラームは「今の状況と今後の方向性についてテレビで各党の公開討論をすべき」と呼びかけたが、「今はそんなことをする時期ではないと」各党の反応はにぶかった。
▼FIDESZは6日午後4時に人々に国会議事堂前に集まるよう呼びかけた。もし首相が辞任しない場合少なくとも23日までは毎日デモを続ける予定のようだ。
▼選挙が終わった直後はかなりの数の人が国会議事堂前に集まりデモを行ったが、その後デモを行っている人の数は少なくなった。これらの人たちはどこかの党を応援しているわけではなく、政策に対するデモを行っているようでFIDESZが金曜日に計画しているという大規模な集会にまきこまれないよう、FIDESZ側に請願書を出したようだ。
▼FIDESZが大集会を開く可能性があることに対し、社会党支持者にも集会を起こそうという動きがあったが、党がこれを支持せず結局集会は行われないこととなった。
▼さて選挙の結果だが、トルナ県だけは問題なかったが、他の県では現時点でも合わせて80の票の数えなおしの要求が出されている。これらの多くはかなりの接戦で一方が勝利したものの、無効票がかなり多かったところのようだ。(コンピュータによる票の集計をしたペーチではソフトのミスがあったようで、大きな問題となっている。)
▼連日のデモや最初の頃の暴動で警察は毎日のように大変な仕事をしているが、これまでかかった費用が1億フォリントを超えていることが明らかになった。
▼政府の政策に反対する薬局はストではなく署名を集める活動をする模様。また農業従事者達は6日に19の県でデモを行う予定。

罰?
4日午後、ブダペストのデアーク広場の地下鉄の切符自動販売機が男性に倒れるという事故が発生した。どうやら男性がなんからの理由でこの児童販売機をたたいたりゆらしたりしたのが原因のようだ。

ねずみとり
警察は高速1号線にスピード違反をとりしまる機械を常に取り付けておくことを決めた模様。これを調べるカメラは2台で計る場所は4箇所ある。カメラは4箇所のうち2箇所に入れられ、ときどき場所をかえるようだが、4箇所のうち、今どの2つの場所にカメラが入っているのかは秘密だそうだ。(11月から動き始めるとか。)

世界動物デー
4日は世界動物デーだったようで、学校の特別授業でブダペストの動物園で動物たちと親しむ子供たちの姿が見られた。

技術的には可能だが法整備が必要
現在のハンガリーでは銀行を自由を選ぼうと思っても、今ある口座がなかなか解約できないためそれが難しいという現状があるらしい。それで、「(持ち運び)モバイル銀行口座」という構想が出始めている(銀行を超えて口座をうつせるようなシステム)。ただこれは技術的には可能なようだが、法的にはいろいろ問題があるようだ。

プロの仕業
今回の騒ぎとなった首相の発言が録音されたテープだが、専門家の調べで、その場にいた内部の人間が外に出したものではなく、プロの犯行であることが明らかになったようだ。(実際の発言と少し違っているらしい。)また、あのテープがマスコミに流出する前に、あのテープを数十万ユーロで売ろうとした形跡もあった模様。

運がよかっただけ
ハンガリー警察庁のベネ長官は「ハンガリー国営テレビの暴動事件があの程度ですんだのは、そして警察の被害があの程度ですんだのは幸運としかいいようがない。」と発言。このような事態に対応できる警察力をつけるには、訓練の面でも装備の面でもまだまだ足りないようだ。

偽者
あるスーパーマーケットチェーン店で売られているハンガリーの鳥肉の中に安いオランダの肉がまぎれているという情報が出回っている。これに対し同チェーン店んは「確かにオランダの鳥肉を買った」と話しているという。

指名手配された市長
先週末の選挙で当選した市長(村長)が実は懲役14ヶ月の有罪判決を受けていたのにもかかわらず入獄せず9月14日つけで指名手配を受けていたことが明らかになった。この新市長は電話には出るものの現在行方不明とか。憲法では彼が入獄するまで「市長」でいられるらしい。(こんなことってあるんだなあ。)

映画フェスティバル
今週ペーチでは第2回国際映画フェスティバルが行われている。

理由がなければ駄目
医師と製薬会社の癒着があるとは思いたくないが、健康大臣は「もし同じ効果の薬が数種類ある場合、今後ホームドクターは正当な理由なくして、高いほうの薬の処方箋は書いてはならない。それを行った場合には罰金刑とする」という省令を出した。

無事授業開始
以前、新学期開始直前にPCが盗まれてしまった学校の話を書いたが、その後、PCの寄付などが多くあり、無事PCの授業が開始されたようだ。

1年6ヶ月
ハンガリー国営テレビでの暴動事件で警察に暴力をふるった43歳の男性に対し1年6ヶ月の有罪判決が言い渡された。(被告側が控訴したようだ。)

へんな競争
フェイェール県のあるプロテスタント教会の墓地で7歳から11歳までの子供4名が、「だれが一番たくさん墓石を倒せることができるか」という競争を行っていたことが明らかになった。(結局29の墓石が倒されたようだ。)

罰金
ベーケシュチャバでは毎年80〜100名の子供が長い間サボるらしく、また学校へ行く時期になっても子供を学校に行かせない両親もいるらしい。それもあってかベーケシュチャバでは子供が学校をサボったりした場合、両親が罰金を払うようになるらしい。(ハンガリーでは子供の状態を見て1年遅らせて小学校に入学させるのはまれな例ではありません。あと日本のような不登校が増えてきた時に両親に罰金を課すという方法がいいのかどうかこれも考えなければならないでしょう。)

10月3日

週末は甥の洗礼の儀式などに出るため合わせて12時間も車を運転しました。選挙+その後の動きは結構すごいことになっているのですが、仕事もたまっていてうまく更新できません。ごめんなさい。・・さて選挙ですが結果としては与党の大負けとなりました。おそらくこの結果は与党はある程度は予想していたものの、それをかなりを上回るものだったと思います。また大統領が首相批判と解釈できる演説を行ったことで、首相への逆風はますます強いものになってきました。首相は「改革はそれでも続けなければならない」とし、与党側も「首相を支持する」とはしていますが、「国民に嘘をついて国政選挙に勝った」事実は曲げられるわけはなく(多分首相の強気の態度もあって)それが選挙の結果につながったと思います。大統領は「首相については国会で決めるもの」と延べ、首相も6日に信任投票を国会で行うように進めているようです。信任投票が普通に行われた場合、与党は議席の過半数を得ているので信任される可能性が高いのですが、FIDESZ側は「今回の選挙で首相が国民から信頼されていないのはわかっている。与党はこの現実を受け止め木曜日午後1時までに首相をやめさせろ!さもなくば大抗議デモを行う。」と強気の姿勢を見せています。今後どうなるのか注目です。

選挙関連
▼地方選挙開票の前にショーヨム大統領が演説を行ったが、そこで「首相の発言はモラルに反するもので、抗議デモが起きるのは当然。」「首相をどうするかは国会で決めてほしい」と今の現状に対する不満をぶつけた。(この人はもともとFIDESZの支持で大統領になったところがあるので、首相を批判したのは当然とも言える。)
▼ブダペスト市長選は世論調査会社の結果よりも更に僅差となったが、デムスキーしがかろうじて再選を果たした。一方敗れたタールロシュ氏はけっこうさばさばしていたが、今後はブダペスト議会の野党側をとりまとめる立場で活躍する模様。
▼県会議員の数だが、ブダペストとヘヴェシュ県は与野党の数が同じとなったほかは、すべての県で野党側の勝利となった。(まさにオレンジ一色)
▼ブダペストの議員は与野党が33議席ずつと同数となっていたが、デムスキーブダペスト市長が議決権を他の人にゆずることで与党側がかろうじて過半数を超えるようにした。
▼今回の地方選挙では特に与党自由民主連合の候補が次々と破れてしまった、ただデムスキー氏が僅差ながらブダペスト市長に再選されたことで、党のテントでは拍手がおこった。一方、大敗北をした社会党はともかく、大勝利を収めたFIDESZのテントでも歓声はそれほど上がらなかった。
▼今回の地方選では13の地域で市長・村長が決まらず再選挙となった。
▼ジュルチャーニ首相は国会で彼や彼の出した政策を支持するかどうか国会で投票するようにお願いした。これが認められれば金曜日に国会で投票が行われる。過半数の支持が得られれば首相は引き続き改革を続けていくようだが、過半数の支持が得られなければ辞任となる。

▼FIDESZのオルバーン党首は連立与党に対し「木曜日の午後1時までに内閣不信任案を提出せよ。さもなければ金曜日に大規模な抗議デモを行う。」と宣言した。
▼大敗北を喫した与党自由民主連合党首のクンツェ氏は「このような結果となってしまい申し訳ない。国民に今回の政策が理解されなかったのには私達にも責任がある。」と誤った。
▼ハンガリー国営テレビへの暴動に参加していた警察官に対し懲役3年6ヶ月の刑が言い渡された。